項目 | 説明 |
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試験課題名 | 切除不能進行・再発大腸癌に対するフルキンチニブ単剤療法のバイオマーカー探索を含めた観察研究(FruBLOOM試験): JACCRO CC-19 |
研究の目的 | 切除不能進行・再発大腸癌に対して、本邦で行われる実地医療のフルキンチニブ単剤療法の有効性・安全性を前向きに観察する。レゴラフェニブ未投与で、FTD/TPI+ベバシズマブ後にフルキンチニブ単独療法を受ける症例(コホートA)と、FTD/TPI±ベバシズマブとレゴラフェニブ両者が未投与でフルキンチニブの単独療法を受ける症例もしくはFTD/TPI±ベバシズマブとレゴラフェニブ両者の投与(FTD/TPI±ベバシズマブ→レゴラフェニブ)後にフルキンチニブ単独療法を受ける症例(コホートB)における効果について検討する。また、フルキンチニブ単剤療法の有用性に関連する因子を同定する。治療の前後で血液を採取し、次世代シーケンサー等を用いたcfDNA、RNAseq、プロテオミクス解析を行うことにより、フルキンチニブ単剤療法の効果予測因子ならびに耐性機構を探索する。 |
適格規準 | 以下の規準を全て満たす症例を適格とする。 (1) 病理学的検査(組織診または細胞診)で腺癌であることが確認されている大腸癌の症例 (2) 前治療でフッ化ピリミジン製剤、オキサリプラチン、イリノテカン※1、血管新生阻害薬を全て使用している症例 ただし、RAS/BRAF野生型、BRAF変異型、HER2陽性およびMSI-Highの場合は、以下も満たしている症例 ・RAS/BRAF野生型の場合は、前治療で抗EGFR抗体薬を使用している。※2 ・BRAF変異型の場合は、前治療でBRAF阻害薬併用療法が施行されている。 ・HER2陽性の場合は、前治療で抗HER2抗体療法が施行されている。※3 ・MSI-Highの場合は、前治療で免疫チェックポイント阻害薬を使用している。 ※1ADCなどでpayloadがトポイソメラーゼI阻害薬の場合にはイリノテカン投与がなくても許容する。 ※2HER2陽性の場合、抗EGFR抗体療法は必須ではない。 ※3RAS/BRAF変異を有する場合、抗HER2抗体療法は必須ではない。 (3) 以下の①~③のうち、いずれかを満たす症例 ① 直近にFTD/TPI+ベバシズマブ療法を施行し、FTD/TPI+ベバシズマブ療法にて不応または不耐が確認された症例(→コホートAに該当) ② 前治療としてレゴラフェニブとFTD/TPIがいずれも未投与であり、直近に施行したレジメンにて不応または不耐が確認された症例(→コホートBに該当) ③ FTD/TPI±ベバシズマブ療法に不応または不耐の症例で、レゴラフェニブ単独療法を施行し、レゴラフェニブ単独療法にて不応または不耐が確認された症例(→コホートBに該当) (4) ECOG Performance Statusが0~2の症例 (5) 同意取得時の年齢が18歳以上の症例 (6) RECISTver1.1における測定可能病変あるいは評価可能病変を有する症例 (7) 研究参加について本人から文書による同意が得られた症例 |
除外規準 | 以下の規準のいずれかに該当する症例は、本研究から除外する。 (1) 有症状もしくはGrade2以上の間質性肺炎、肺線維症を有する症例 (2) 登録前6か月以内(180日以内)の急性心筋梗塞、急性冠症候群(不安定狭心症、冠動脈バイパス術、冠動脈形成術、ステント留置など)の既往歴を有する症例 (3) 登録前6か月以内(180日以内)の臨床的に重要なうっ血性心不全または心臓の不整脈の既往歴もしくは現在のエビデンスを有する症例。ただし、無症候性もしくは心拍数調整(レートコントロール)がなされている心房細動および発作性上室性頻拍は除外する。 (4) 登録前6か月以内(180日以内)の臨床的に重要な血栓塞栓事象または脳血管事象の既往歴がある症例 (5) 活動性の重複癌を有する症例 (6) 全身性の治療が必要な活動性感染症を有する症例 (7) HBs抗原、HCV抗体またはHIV抗体が陽性の症例 (8) 研究責任医師または研究分担医師が本研究を安全に実施するのに不適当と判断した症例 |
評価項目 | 主要評価項目:全生存期間(コホートA) 副次評価項目: ・奏効割合、病勢制御割合、腫瘍縮小率、奏効までの期間、治療成功期間、無増悪生存期間(コホートA) ・奏効割合、病勢制御割合、腫瘍縮小率、奏効までの期間、治療成功期間、無増悪生存期間、全生存期間(コホートB全体、治療ライン毎および前治療歴別) ・後治療の無増悪生存期間、全生存期間 |
目標症例数 |
300例(コホートA:200例、コホートB:100例) |
研究期間 | 登録期間:2025年2月1日~2026年7月31日(1.5年間) 追跡期間:最終症例登録後1.5年間 解析期間:追跡期間終了後1年間 総研究期間:2025年2月1日~2029年1月31日(4年間) |