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FLADS®システム

抗癌剤開発臨床試験へのJACCROの取り組み

質の高い抗癌剤の臨床試験を効率的に実施するために、JACCROでは2002年の設立以来、インターネットによる研究支援システム(FLADS®システム)を開発し、症例の登録、治療法の割付、投与スケジュールの管理、副作用、合併症による治療法の変更、臨床データの収集と管理、解析などあらゆる臨床試験の段階で研究者を支援し、ペーパーレスで上質な臨床試験の遂行を支援しています。

具体的な取り組み内容については下記論文を御一読下さい。

抗癌剤開発臨床試験へのJACCROの取り組み -FLADS systemによるsupport- (371KB)

FLADS®システムとは

FLADS®(Flexible license assisted data server)システムとはインターネットを通じて臨床試験の各ステップを実行するシステムです。

個人情報の機密性を確保しながら症例の選択、登録、割付、体表面積に基づく薬剤投与量の表示、治療のスケジュール管理、治療の評価と記録、有害事象、合併症の出現による治療の変更、中止、緊急有害事象報告、追跡調査が行われ、それぞれの段階で欠損値、逸脱値、不整合値などのチェックも半自動的に行われます。

またその他に、ベースラインの腫瘍径と治療後の腫瘍径の入力による縮小率の自動計算、ラボデータからみた副作用の自動グレーディング、各種がん取扱い規約、TNM分類の用語解説、CTCAEなどもシステム内に組み込まれています。

図:試験全体の流れとFLADS®システムの利用

FLADS®システムのメリット

  • 半自動的、目視的な確認を行うことができ、労力と費用の削減ができます。また、システムによる自動計算やチェックを行うことで、より安全で、信頼性のあるデータを得ることができます。
  • 医師の入力状況を随時確認することができ、リアルタイムで試験の進捗管理を行うことができます。
  • 症例検索機能により、様々な情報から目的の症例を、素早く、確実に得ることができます。
  • 24時間365日登録が可能な他、治療方法の無作為割付などもシステムが自動で行うので、リアルタイムにデータを登録することができます。
  • 投与スケジュールや投与量をシステムで管理するため、システムに沿ってデータを入力するだけになり、より簡単なデータ入力を行うことができます。
  • ネットワークを使って情報を提出することにより、随時センターに情報を提出でき、郵送やFAXによるリスクを解消することができます。