ご寄付はこちら

臨床試験情報

JACCRO CC-03(研究代表者:東風 貢(日本大学医学部附属板橋病院))

項目 説明
試験課題名 切除不能進行・再発大腸癌の一次治療におけるFOLFIRI、ベバシズマブ併用療法の第Ⅱ相臨床試験
研究の目的 切除不能進行・再発大腸癌の一次治療におけるFOLFIRI、ベバシズマブ併用療法を行なったときの効果及び安全性を評価する。
また、ベバシズマブの併用による凝固・線溶系への影響を確認することも目的とし、検査データ(PT-INR、APTT、フィブリノーゲン、D-ダイマー)の変動を測定し、投与における安全性についても評価する。ベバシズマブ + FOLFIRI併用療法の有効性安全性を確認する。
Phase 多施設共同第Ⅱ相臨床試験
適格規準 以下の規準をすべて満たす症例を対象とする。なお、性別は問わない。
(1) 評価可能病変を有する切除不能進行・再発大腸癌症例
(2) 原発巣については組織学的に大腸癌であることが確認された症例
(3) 初発(進行)例の場合は、前治療として化学療法を行っていない症例。(手術を施行した場合、手術以外の治療を行っていないこと)
再発例の場合は、原発巣に対する手術後の初回再発であり、再発巣に対しては手術療法も含め治療を行っていない症例(術後補助療法施行例は治療終了6カ月以上経過して再発が確認されていること)
(4) ECOGのPerformance Status(PS) が0~1の症例
(5) 3カ月以上の生存が見込まれる症例
(6) 同意取得時の年齢が満20歳~74歳の症例
(7) 本試験内容について十分な説明を受け、本人の文書による同意が得られている症例
(8) 登録前14日以内の主要臓器機能について、以下の規準を満たしている症例。なお、当該期間内に検査結果が複数存在する場合は登録直近のものを採用することとし、測定にあたっては検査日前14日以内に輸血、造血因子製剤等の投与は行わない。
i. 白血球数 3,000/mmP3P以上かつ好中球数 1,500/mmP3P以上
ii. 血小板数 10.0×10P4P /mmP3P以上
iii. ヘモグロビン 9.0 g/dL以上
iv. 総ビリルビン 施設規準値上限の1.5倍以下
v. AST、ALT  設規準値上限の2.5倍以下(肝転移を有する場合は5倍以下)
vi. 血清クレアチニン 施設規準値上限の1.5倍以下
vii. タンパク尿 1 + 以下
viii. 凝固線溶系に異常がなく、PT-INR 1.5以下
除外規準 以下の規準のいずれかに抵触する症例は、本試験から除外する。
(1) 排液を必要とする、癌性体腔液を有する症例
(2) 臨床上、脳転移が認められる症例
(3) 無病期間が5年未満の重複がんを有する症例(皮膚基底細胞癌と子宮頸部皮内癌、若しくは内視鏡治療後再発のない消化器癌を除く)
(4) 脳血管神経障害の症状を合併している、あるいは登録前1年以内に既往を有する症例
(5) 登録前28日以内に手術療法、切開を伴う生検、外傷に対する縫合処置を実施している、あるいは7日以内に穿刺吸引細胞診を実施している症例
(6) 試験期間中に手術を予定している症例
(7) 血栓症の合併あるいは登録前一年以内に既往を有する症例
(8) 関節リウマチ等の慢性的な炎症性疾患のため、血小板機能を抑制する薬剤(1日325 mg以上のアスピリン製剤あるいは非ステロイド抗炎症薬)の投与が必要あるいは投与中である症例
(9) 出血傾向(喀血、あるいは画像所見で肺転移巣の空洞化又は/及び壊死が認められる場合も含む)、凝固障害あるいは凝固因子異常がある症例
(10) 活動性の消化性潰瘍を有する症例
(11) 消化管穿孔の合併あるいは登録前1年以内に既往を有する症例
(12) 未治癒の外傷性骨折を有する症例
(13) 処置を要する腎障害、あるいは登録前14日以内の検査においてタンパク尿が2+以上の症例
(14) コントロール不能な高血圧症を有する症例
(15) 登録時に症状を有する、あるいは何らかの治療を行っている心疾患(CTCAE Ver3.0 グレード 2以上に該当する)を有する症例。又は、登録前1年以内に心筋梗塞の既往がある症例
(16) フルオロウラシル製剤、レボホリナートカルシウム製剤、イリノテカンに対して重篤な過敏症の既往を有する症例
(17) ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損が疑われるような、フルオロピリミジン系薬剤に対する副作用が発現したことがある症例
(18) 水様便または、コントロール不能な下痢を有する症例
(19) 間質性肺炎あるいは肺線維症を有する症例
(20) 免疫抑制剤を要する臓器移植の既往を有する症例
(21) 感染症を有する症例
(22) 避妊する意思のない男性。または、妊婦、授乳婦、妊娠検査陽性の女性又は避妊する意思のない女性。なお、妊娠検査は過去1年以内に月経のあった女性を対象に実施する。
(23) これまでにベバシズマブあるいはイリノテカンの投与を行ったことがある症例
(24) 硫酸アタザナビル(レイアタッツ)を投与している症例
(25) 黄疸のある症例
(26) 腸管麻痺、腸閉塞のある症例
(27) その他、施設責任医師または担当医師が本試験への参加を不適当と認められた症例
Regimen

以下の治療法を2週1 コースとして原則PDまで繰り返す。

評価項目 主要評価項目:無増悪生存期間
副次的評価項目:治療成功期間、全生存期間、奏効率、安全性(有害事象発現率及びその重症度)
目標症例数 40症例
研究期間 2008年10月1日~2012年3月31日
登録期間1年間、観察期間1.5年間の予定試験期間2.5年とする。