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JACCRO e-Journal no.2(2007/07)

今、1000人規模の臨床試験を行うにはどうしたらよいか?

 我が国の抗癌剤の臨床試験の歴史は決して短くない。 特に手術の補助化学療法などは旧厚生省の研究班が、その質はさておいて症例数では相当大規模な試験が行われ、その結果は日常診療においても実践されてきた。 我が国の試験の特徴は、フッ化ピリミジン系の経口抗癌剤が広く検討されてきたことと、非特異的免疫賦活剤の併用にあろう。 また、集学的がん治療研究財団や東京がん化学療法研究会などが設立され、上記2剤を中心とした臨床試験が行われてきた。 しかし、臨床試験としての質が高まったのは、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)が厚生省がん助成金により運用が開始されてからといってよかろう。 精度の高い臨床試験がおこなわれるとともに、日本がん臨床試験推進機構など、今回の学術集会におけるシンポジウムに参加した組織が新たに作られ、活発な活動を展開している状況にある。
 今回の学術集会(※1)の開催は、今後国際的にも通用する大規模な臨床試験を迅速に行うために、これらの組織がどのように協力し合えるのかを考えるうえで、極めて重要なものとなった。 実際学術集会ではいくつかの提言が行われたし、今後これらの組織の共同研究へと発展するきっかけになる可能性がある。 JCOGをお手本に、日本のさまざまの地域に、独創的な発想から臨床試験を推し進めるグループが育つのは、今後の我が国の臨床試験が活性化するためにも大変望ましいことである。 本学術集会における討論が、今回限りに終わらず、さらに検討が重ねられて、がん臨床試験の新しいうねりが来ることを確信している。
※1 …… 平成19年度 特定非営利活動法人 日本がん臨床試験推進機構 総会・学術集会